2023年度活動のまとめ、選考結果について

 2022年9月1日より2023年11月30日までの全国創作センターへの登録曲、全79曲の中から、全国の皆さんに紹介したい推薦曲を以下ように選びました。
選考委員は、
武義和(作曲家)
鳴海卓(名古屋二期会会員、名古屋青年合唱団指揮者)
山本惠造(関西合唱団、レガーテ指揮者)
渡辺享則(日本のうたごえ全国協協議会副会長、長野合唱団指揮者)(敬称略)。

選考委員会:2023年12月28日(初回9月28日、11月28日)


(以下、登録順に表示)


準推薦曲


 佳 作

    総 評

コロナ禍からの解放感か身近なテーマが多い
詩の世界の描き方を深めたい


 今回は、全登録79曲より推薦曲5曲、準推薦曲5曲、及び佳作として3曲を選考した。
推薦曲は季刊「日本のうたごえ」に楽譜掲載、今年度も希望に応じて伴奏編曲などを選考委員の作曲家、武義和さんに依頼できることを特典とする。 
推薦曲の季刊「日本のうたごえ」掲載は好評、また、全国の合唱発表会の中でも数作品が歌われている。

 寄せられた作品の特徴としては、前回はロシアのウクライナ侵攻に対する平和への危機、「ウクライナに平和を」の想いが多く寄せられ、また、震災11年を迎える福島の復興の願いに思いを寄せる作品もあったが、今回はコロナ感染からの若干の解放感もあってか、身近なテーマが多いように感じた。
沖縄戦の住民の闘いを描いた力作をはじめ、演奏を意図して練り込まれた作品、編曲が目立った。

 また、作曲者自身の作詞で作られている曲も多かった。
どういう詩を選ぶか、何を語りたいか、何を大勢で歌いたいか、どう歌いたいか、がもっと明確に欲しいとも感じた。
詩の世界の描き方が足りないと思わせる作品が多い印象を持つ。
原発を許さない、核兵器使用を許さない、戦争への道を許さない、うたごえは平和の力を身近な生活の視点からも歌う作品が求められている、と言える。

 今回は登録作品がやや少ない結果となった。
互いの作品を交流し、関心の高い作品の閲覧も可能な創作センターの位置づけをあらためて確認し、全国的に歌われる曲創り、豊かなうたごえ運動の音楽のあり様として、みんなで盛り上げていきたいと思う。